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法学部カリキュラム

カリキュラム名 担当教員
刑事政策 指宿 信
シラバス(成城大学シラバスシステム 2022.3.27現在のデータより引用。)
2022
刑事政策

犯罪原因と犯罪対策について考える


担当教員 実施学期 単位数 配当 曜日・時限 教室名 授業コード
指宿 信 (いぶすき まこと)
通年 4 法3・4 火 3
721
4504

授業の内容
 刑事政策に関連する基礎理論(犯罪学を含む)から犯罪対策論まで,隣接諸科学の知見に学びながら習得する。規範学である法律解釈論ではなく,もっぱら政策論が中心となるので,六法を基本とする内容ではない。広い意味での社会政策のひとつとして刑事政策を捉えることもできるし,刑法や刑事訴訟法の実際の運用のメカニズムの分析,解明にも役立ち,また,立法政策論の基礎ともなる。
 前期は犯罪学理論を中心に学ぶ。後期は犯罪対策論を中心に学ぶ。
到達目標
 第一に,犯罪原因と犯罪対策について基本的知識を習得する,第二に,法的思考方法に限らず,政策的思考方法を学ぶ,第三に,現実に起きている事象の科学的把握のための方法論や,価値判断だけに依存しない解決方法の思考を知る。
授業の方法
 講義だけでなく,ドキュメンタリーや啓蒙ビデオの鑑賞,グループ討議(バズ・セッション),全体討議,ゲスト・スピーカーのレクチャーなどいろいろな教育方法によって授業が進行するので,常時出席しないと授業にはついて行けない。
授業の計画
1. 刑事政策と関連法学,関連諸科学
2. 犯罪現象と犯罪統計
3. 犯罪と原因1 生物学,精神医学
4. 犯罪と原因2 心理学,社会学,経済学
5. 犯罪と法執行 暗数・認知,検挙
6. 犯罪と司法  起訴と裁判
7. 犯罪と被害1 被害者論(応報から修復へ)
8. 犯罪と被害2 被害者支援・保護・参加
9. 犯罪と刑罰1 死刑(犯罪抑止論)
10. 犯罪と刑罰2 死刑(被害者感情論)
11. 犯罪と刑罰3 死刑(量刑論)
12. 犯罪と刑罰4 自由刑
13. 犯罪者と更正1 執行猶予と保護観察
14. 犯罪者と更生2 治療的司法
15. 前期のまとめ
16. 行為者1)少年・1(少年法制)
17. 行為者2)少年・2(少年矯正)
18. 行為者3)少年・3(国際比較)
19. 行為者4)暴力団・1(歴史と概要)
20. 行為者5)暴力団・2(対策と効果)
21. 行為者6)暴力団・3(国際比較)
22. 行為者7)精神障害者(現状と対策)
23. 行為者8)女性(現状と対策)
24. 犯罪1)交通犯罪・1(現状と対策)
25. 犯罪2)交通犯罪・2(被害と更生)
26. 犯罪3)薬物犯罪・1(現状と対策)
27. 犯罪4)薬物犯罪・2(国際比較)
28. 犯罪5)ネット犯罪・1(現状と対策)
29. 犯罪6)ネット犯罪・2(国際比較)
30. 後期のまとめ

(以上は一応の目安であり,変更の可能性もある)

 これまでのゲスト・スピーカー例
 自由刑…受刑経験者
 薬物犯罪…薬物離脱プログラムNPO関係者,薬物事犯の当事者
 交通犯罪…交通事故被害者ご遺族
授業時間外の学修(予習・復習等)
 必ず,指示された事前教材を法学部専用サイト(https://www.seijo-law.jp/faculty/student/curr/2)からダウンロードしておくこと。教科書と照らし合わせて,基本的知識を確認しておくこと。
成績評価の基準と方法
前期,後期の定期試験(内容は,語句説明3割,記述問題7割)(70%) 平常点(講義コメントペーパー提出)(30%)

 期末試験を面接(対面)で実施できない場合は,遠隔方式で実施する。詳細については授業時間において説明する。
教科書
 著者:岩井宜子 書籍名:『刑事政策(第7版)』 出版社:尚学社 発行年:2018 価格:¥3,650
参考文献
 ほぼ毎回,講義中に指示,紹介がある。書籍だけでなく,映像(映画)作品の視聴が強く勧められるのが本講義の特徴である。
履修者への要望
 「刑法I,Ⅱ」を履修していることが望ましい。
教員との連絡・相談方法
 授業開始時に指示する。
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