修了後の進路
修了生からのメッセージ
法学研究科で「贅沢な時間」を
東洋大学 教授
法律事務所フロンティア・ロー 弁護士
早川和宏
私が法学研究科の博士課程後期を単位取得退学したのは、2000年3月です。あれから、10年以上の月日が経ってしまったわけです。頭に白いものが混じり始めた昨今、大学院生時代を懐かしく思い出すとともに、現在の自分の土台を「成城」で築けたことの幸せを、しみじみと感じています。
私は現在、法科大学院で行政法等を担当する傍ら、弁護士業も営んでいます。いずれの仕事においても必要なのは、法的思考力、発信力、共感力です。
私が大学院に在籍していた折には、研究者、弁護士、公認会計士、税理士、公務員、民間就職等……様々な「目標」を持った院生が、院生研究室に集っていました。それぞれが、それぞれの目標を叶えるために努力していたのは勿論のこと、専攻領域を超え、様々な法的・社会的問題について、時には杯を交わしながら熱く議論したり(「絶対に正しい法は存在し得るか」というテーマで激論したこともありました)、自らの悩みを語り合ったりしていました。
大学院の授業では、少人数教育であるため、毎週必ずといっていいほど何かの授業でレポーターに当たっており、先生方からのきめ細やかな、密度の濃い、そして時には厳しいご指導を受けることができました。大規模校と比べ、教員と院生との距離が異常に近いというのが「成城」の強みです。当時ご指導いただいた先生方とは、学会等で親しく声をかけていただいたり、仕事をご依頼いただいたりと、今でも深く結びついています。
このような院生仲間、授業で培った法的思考力、発信力、共感力は、私のみならず多くの仲間たちの財産になっています。
博士課程前期・後期を問わず、院生時代というのは「贅沢な時間」です。仕事とは無関係に、自らの関心領域を勉強できる機会、様々な目標を持った仲間と切磋琢磨できる機会は、長い人生の中でも滅多にあるものではありません。その贅沢な時間を、贅沢な仲間や先生方と過ごすことができるのが、成城大学大学院法学研究科です。
あなたも、「贅沢な時間」を過ごしてみませんか?
仕事で役立つ「基礎体力」
新日本有限責任監査法人 監査第7部
会計士補 藤田裕久
私の大学院生活は、週5コマほどの授業の他、学部のゼミや語学の授業に出席し、あとは予習等を行うというものでした。大学院での勉強は、あるテーマについて文献を探し、読み、考え、その結果を(論文、レポート、授業での発言といった形で)表現する、という地道な努力の積み重ねです。この積み重ねは、社会に出た時のいわば「基礎体力」となり、将来どのような職業に就いたとしても必ず役立つと思われます。
私は現在、監査法人で一般事業会社の監査業務に従事しています。資料の入手先が図書館ではなくクライアントの会社であるという違いこそあれ、日々の監査業務もまた、必要な資料を探し、読み、考え、その結果を(調書という形で)表現する、という点では大学院の勉強と同様であり、そこで身に付けた「基礎体力」が非常に役立っていると確信しています。大学院進学を希望される皆さんも、大学院における数年間で、是非、この「基礎体力」を身に付けて欲しいと思います。
法学研究科修了生の主な進路
弁護士、会計士補、税理士、行政書士
群馬大学社会情報学部(教授)、東洋大学法学部(教授)、北海学園大学法学部(教授)、駿河台大学法学部(准教授)、青森中央学院大学経営法学部(教授)、青森公立大学
厚生労働省、国税庁、日本医師会、日本放送協会、第一法規(株)、アステラス製薬(株)、(株)chintai、新菱冷熱工業(株)